KCG創立60周年ロゴ

祝辞

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京都府
知事 西脇 隆俊 様

京都コンピュータ学院が創立60周年並びに京都情報大学院大学が創立20周年という記念すべき節目の年を迎えられましたことを心からお祝い申し上げますとともに,本日,多くの皆様の御出席のもと,記念式典が盛大に開催されますことを心からお慶び申し上げます。

さて,京都コンピュータ学院は,コンピュータの黎明期であった昭和38年に,日本初の私立コンピュータ教育機関として創設され,また,京都情報大学院大学は,平成16年に我が国初の専門職大学院として設立されました。

KCGグループ全体で見ますと,今日までに5万人を超える優れた人材を育成・輩出されるなど,ICT教育界におけるパイオニアとして,60年にわたって人材の育成に取り組んでこられました。我が国の情報産業界のみならず,各界の発展に多大なる御貢献を賜っているところであり,長谷川理事長・総長をはじめ,歴代の学長,教職員,御関係の皆様のこれまでの御尽力に深く敬意を表します。

近年,少子高齢化によって生産年齢人口の減少による人材不足が深刻化するとともに,グローバル市場での競争が激化する中,生産性の向上が喫緊の課題となっております。こうした課題をはじめ,社会の持続的な発展においては,AI・IoT・ロボットなどの最先端技術の活用が大変重要であり,それに伴って,IT分野における高度専門人材の育成がますます重要となっているところです。

このような中,両校におかれましては,社会経済情勢に応じた教育プログラムの展開や,海外の大学と提携し,世界へ飛躍する優秀な人材の育成を進められるなど,時代に即した柔軟なICT教育を展開いただいており,深く敬意を表します。また,京都情報大学院大学におかれましては,地理的名称トップレベルドメイン「.kyoto」を管理運営いただき,安全なサイバー空間の構築・維持を図り,京都のブランド力向上に御貢献いただいていることに,心より感謝申し上げます。

京都府といたしましても,両校をはじめ関係の皆様とともに,AI・IoT等の最新のデジタル技術を活用しながら,府民一人ひとりの視点に立った超スマート社会を実現する情報通信の基盤づくりに取り組んでまいりますので,引き続き,皆様方の御支援,御協力を賜りますようお願い申し上げます。

結びに当たりまして,京都コンピュータ学院の創立60周年,京都情報大学院大学の創立20周年を契機に,次の大きな目標に向かって,より一層飛躍されますことを御期待申し上げますとともに,本日御臨席の皆様方の御健勝と御多幸を心より祈念いたしまして,私のお祝いの言葉とさせていただきます。


京都府 副知事 山下 晃正 様

京都府 副知事 山下 晃正 様

本日は京都コンピュータ学院の創立60周年,そして京都情報大学院大学の創立20周年という大きな節目を迎えられたこと,心からお祝いを申しあげたいと思います。

先ほどビデオで50周年記念式典のシーンが流れていましたけれど,その時も私,ご祝辞を述べさせていただいたわけでございます。10年たって私がどれだけ進歩しているのか試されているような場に今,立っております。

昨日今日と,関西学研(けいはんな学研都市)ではスマートシティづくりのためのイベントをやっております。まさしくIoT社会でわれわれの生活がどんなふうになっていくかを考え,そしていい社会をつくろうということで,始めたイベントでございます。今年初めて,このイベントの中に「五感」という言葉が入ってきました。人間が持っている素晴らしい感性だと思いますけれど,その領域にまでスマートシティ,あるいはスマートシティの持っている技術がフィットして,なおかつその五感をもう一段高いレベルにしていく仕掛けをつくらないといけないというレベルに来た。10年たつとここまで技術,あるいは人間が考えていることは進歩するのだなと思いました。

一方,AIがどんどん出てきて,先日も議会の答弁は絶対AIで作るなというお達しが出ましたけれど,そういうことができる社会が目の前に迫っております。その勉強会に先日行かせていただきましたが,あるAIは「読み書きそろばん」の読み書きはできるけど,そろばんができない。試しに一回実験してみなさいと言われて,あるAIに三桁の掛け算の答えを聞いたら,ほとんど正解が出てこない。これはなぜかというと,言語データベースと映像データベースでディープラーニングした結果を出しているので,計算のメソッドが入っていないから,出てこないのも当然ということでございます。

先日,子供の発達のお話しをさせていただいたときに,コンピュータと人間の脳の違いという話を聞きました。コンピュータは,同じインプットをしたら必ずアウトプットは同じものが出てくる,そうでなかったら計算できないと思うんです。そういう関係になっているけれども,人間の脳は,同じインプットをしてもその時その時にアウトプットは変わるということでございます。いずれも電気信号で動いているのは間違いないんですけれども,アウトプットの出方は全然違うということでございました。

その先生は,そのことによって一人ひとりの個性とか時代,あるいは流行とか飽きるとか,そういうことが起こっているんではないかという推論をされておりましたけれども,そういうことも含めて,これからAIが入ってきて,ガーディアンロボットが出てきて,そういう社会とわれわれ人間がどんなふうにコラボレーションして暮らしていくのかというのが,もう一段高いレベルで,倫理観も含めて,求められる社会が来るんじゃないかと思っております。

日曜日(10月8日)から始まる国際フォーラムで,われわれはメタバースの話をさせていただきます。メタバースの研究会をつくるとき,研究会に入っていただく方に10カ条ステートメントを,われわれつくりまして,賛同した方だけ一緒にやりましょうということをします。これは「.kyoto」と同じように,何が起こるか分からない社会の中で人の信頼性に基づいたメタバースの社会をつくっていくことを念頭に置いて,そういう形のことをさせていただいています。

技術の進歩とわれわれの生活がどのように調和していくのかという大きな課題を,これから歴史を積まれる学校,KCGグループの方々がどのようにつくって,次の時代を担う人材を輩出していただくのかということに大いに期待をしたいと思っております。これからもわれわれの期待に違わない人材を送り出していただくことを心からお願い申しあげまして,お祝いの言葉とさせていただきます。

本日は誠におめでとうございます。

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