独立行政法人国際協力機構(JICA)大阪国際センター所長 酒井 利文 様 祝辞
本日は京都コンピュータ学院創立45周年,誠におめでとうございます。
この晴れの日にごあいさつ申し上げる機会をいただきましたことに深く御礼申し上げます。
独立行政法人国際協力機構JICAはこの10月1日に,国際協力銀行(JBIC)の海外経済協力業務と,外務省から無償資金協力業務の一部を承継し,ODAの3つの手法である「技術協力」「有償資金協力」「無償資金協力」を一元的に実施する総合的な援助実施機関として「すべての人々が恩恵を受けるダイナミックな開発をすすめる」とのビジョンを掲げ発足しました。
今後,政府のODA政策に基づき,援助手法の枠にとらわれない広い視点から,計画的・戦略的な援助を100カ国の海外拠点,17の国内機関を通じて行っていくとともに,民間部門がもつノウハウやネットワークと効果的な連携強調を図り,これまで以上に日本が蓄積してきた経験と技術を生かした支援を展開していきます。
大阪国際センターでは,「市民参加協力事業」と「研修員受入事業」の2つの事業を中心に実施しており,研修員受入事業では世界の国々から政府の職員等を年間1千人以上受け入れており技術研修や交流の機会をもっていただいています。
しかし,技術研修はJICAだけでできるものではありません。研修を実施していただく受け入れ先の協力があって成立するものです。
京都コンピュータ学院では1994年に初めて研修員を受け入れていただいてから今年で15年目を迎えました。その間,研修員の受入れだけではなく,専門家の現地派遣にもご協力いただいています。昨年度はモザンビーク及びミャンマー,今年度はミャンマーからの研修員6名が
京都コンピュータ学院での研修を受講しています。参加者は一様に
京都コンピュータ学院のすぐれたIT教育,国際理解の理念,国際貢献の情熱に対し深く感謝し帰国の途についております。
これは
京都コンピュータ学院の研修のレベルの高さのみならず,今から45年前コンピュータが今日のように生活の必需品になるとは誰も考えていなかった時代に日本の若者のために設立され,京都の文化と精神を慈しみながら多くの若者を育ててこられたことや,本日大使が臨席されている国をはじめとする多くの国々にコンピュータを寄贈されているように,世界の平和と繁栄に重要な役割を果たすとの理念をお持ちであることによるものだと思います。
最後になりますが,初代学院長 長谷川繁雄先生をはじめ,現学院長 長谷川靖子先生ならびに関係者の皆様方のご苦労とご努力に深く敬意を表すとともに,
京都コンピュータ学院と新しい
JICAとが今後も共に世界の平和と発展に貢献できることを信じましてご挨拶とさせていただきます。
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